ジャズ理論の森

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クラシックとジャズの理論は根本は同じですが、
クラシックは3和音を主体として考えるのに対し、
ジャズは4和音で考えるのが基本となります。
これにより響きがジャズの方が複雑な響きになります。
ジャズはほとんどすべてのジャンルで使用できますので、
クラシックとジャズの違いを習得すればすべての西洋音楽のジャンルの
理論は網羅できます。それだけ万能なのです。
たまに、私ジャズ嫌いなのよねという生徒さんがいますが、
ジャズもポップスもロックもファンクもフュージョンもデスメタルも(笑)
ほぼ全く同じ理論です。ジャズ理論の派生形と捉えてください。
ロックはジャズよりはシンプルな和声なのでクラシック寄りとも言えるでしょう。
例えば、ロックギタリストはクラシック作曲家のフレーズをアドリブに用いることがあります。
そういうことからもクラシックからの影響というのが読み取れます。
シンプルな響きはクラシックの理論に任せ、複雑な響き=ディソナンスはジャズ理論に任せます。
複雑な響きはリッチサウンドと言います。ジャズの得意なところです、覚えてください。
ではなぜ複雑になるかというと、不協和音が多くなるからです。
不協和音のことをディソナンスと呼んでいますが、協和音をコンソナンスと言います。
ディソナンスを多く含むほど、コンテンポラリージャズのジャンルに近づいていきます。
ディミニッシュのディソナンスを多く含む和声手法が出現したのは
デュークエリントンの功績が大きいです。彼の功績はAトレインだけではありません。

日本ではコンディミ(コンディム)という言い方をしますが、
これはバークリー音大メソッドの言い方を
日本でも言っていることになります。日本ではバークリーが一番と思われていますが、
アメリカの大学にはどこにも音楽学部が存在し、大量に存在します。ですので
バークリーが一番とも思っていませんし、反対派も多くいます。
ですのでコンディムとアメリカで言うと笑い話のネタのように笑われることもあります。
私も何回もコンディミのことでアメリカ人の先生に笑われたことがあります。
それぐらいアメリカでは一般的ではありません。アメリカ人はバークリーは
専門学校のような捉え方をしています。
オルタードもそうです。実際はディミニッシュドホールトーンスケールと呼ぶのが
アメリカでは一般的です。
最初はディミニッシュで始まり後はホールトーンスケール(全音音階)になるからです。
こういうものがたくさんありますので、完全にバークリーメソッドを信じ込むのは
危険です。一つの呼び方に過ぎないと覚えておきましょう。
日本のメソッドも同じようなものです。海外では通用しないことがあるので、
鵜呑みにして信じ込まないようにしておきましょう。
実際バークリーからも素晴らしい奏者がたくさん生まれ、
その功績は目を見張るものがあるのがバークリーでありますが、
それ以外の音大からも素晴らしい奏者が出ているのを
忘れないでおきたいものです。例えばマイケルブレッカーはバークリーではありませんし、
マイルスデイビスもバークリーではないです。どこからでも素晴らしい奏者が生まれる。
その幅の広さがアメリカの魅力の一つともいえます。
後、バークレーとバークリーをよく間違えます。
バークレーはカルフォルニアの地名で、バークリーはリー・バークさんという人の名前です。
それをひっくり返してバークリーにしたわけです。


まず、ダイアトニックコード、スケール、アヴェイラブルノートスケール、モード
等を覚えていきます。

ダイアトニックコードの部分ではクラシックと同様、三和音のタイプも覚えましょう。
現代のコンテンポラリージャズでも三和音を多用しますので特に重要です。

ドレミファソラシドは全音と半音の組み合わせでできています。たまに増2度の音程で
できています。
全音は半音の2つ分の音程になります。

メジャースケール=長調は全全半全全全半という音程で成り立ったスケールです。
この仕組みを変えなければ、どの音からはじめて演奏してもメジャースケールに
聞こえるということです。

モードはジャズ奏者は必修項目です。
イオニアン、ドリアン、フリジアン、リディアン、ミクソリディアン、エオリアン、
ロクリアンがあります。それ以外もありますが、ジャズではこれらの派生形として
考えます。

古くはイオニアンではなくてイオニア、ドリア、と「ン」を抜いた形で呼んでいました。
今では「ン」をつけていう人がほぼ全員です。ギリシャ語の影響かと思いますが、
そのような学者さんはトニックのことをトニカと呼んだりしますが、
現代では一般的な呼び方ではありません。

短音階は3種類が基本あります。
メジャースケールを12345671とすると
12b345b6b71=自然的短音階=ナチュラルマイナースケール(NMS)=エオリアンスケール
12b345b671=和声的短音階=ハーモニックマイナースケール(HMS)
12b345671=旋律的短音階=メロディックマイナースケール(MMS)
と言います。メロディックマイナースケールではクラシックでは下行形はNMSを使い、
ジャズではそのまま下行します。このようなものをジャズメロディックマイナースケールと
呼んだりします。コルトレーンがMr.PCでこの音階を使っています。
ジャズアドリブで、テナー奏者はMMSを使う奏者が多く、
アルトではHMSを使う奏者が多かったりします。

以下編集中